アメリカ人女性を皮肉たっぷりに評した
日本女性の美点を述べるのはわかるのですが、その比較としてアメリカ女性を出しているところが、とても面白い気がします。ハーンの文章はいつでも陰影がはっきりとしています。この場合も比較するものを挙げた方が、彼のいいたい主旨が明確になります。
「いずれが至高の人間でありましょうか? ――子供っぽくて、人を信じやすく、気立ての優しい日本女性でしょうか――それともわれわれの、より人為的な社会に住んでいる、華やかで、計算ずくめの、人の心を見ぬく西洋の魔女(キルケ)、悪に対する能力は巨大で善を目指す才能に乏しい魔女でしょうか。」
ここまで書くとハーンの内面にある西洋の魔女に対する憎悪も、少し激しすぎる感じがします。しかし、彼が本当に、この手紙の返事としてチェンバレンが書いた言葉を借りるなら、「生まれてから死ぬまで受けるお世辞のせいで、相対的に冷酷」なアメリカ女性を憎悪だけしていたかというと、どうやらそうではなかったのです。
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