すぐに気が散る、3日坊主で終わる、覚えられない……。9つの悩みについて、4人の達人が科学的かつ実践的に解決する。

悩み「手をつけていない参考書がたまっている」

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衝動買いした参考書の山。結局ほとんど手をつけずに処分することは多い。「『よく売れている』といった宣伝文句に踊らされ、中身をよく吟味しないで買うと、たいてい無駄になる」(立正大学心理学部特任講師・内藤誼人氏)が、キャリアカウンセラーのいぬかいはづき氏は、本の選び方をこうアドバイスする。

「過去問1冊、教科書1冊が基本。あれもこれもと買い込まないほうがいいですね。また、勉強を始めるときは欲張って分厚いものを選びがちですが、なるべく薄いものを。これも原則です。そのほうが『やり切った感』が得られて、ポジティブになれます。1冊を何度も繰り返してやることが重要です」

ただ、あまりケチになっては逆効果では、というのは元金融マンで弁護士の荘司雅彦氏だ。

「私はスクールの代金や参考書類の代金を支払うとき、『時間を買う』という発想でした。資格試験は1年に1回しかない場合もある。結果的に無駄な出費になっても、合格のための最短ルートを歩むために必要な本だと思えたのなら、買ってもいいと思います」

荘司氏の場合、使わないことが確定すると、その「山」が視覚に入ると嫌な気分になるため、定期的に古本店などで処分していたそうだ。

どうしても参考書にお金をかける余裕がないなら、「ウェブサイトを利用するという手もある」(いぬかい氏)。例えば、簿記の資格取得を目指している人であれば、各種問題を無料でダウンロードできる「簿記の館」は良心的で実践的なサイトだ。各種資格の紹介だけでなく、資格取得者や勉強中の人たちによる情報交換ができる「資格の王道」というサイトも、利用価値が高い。