「やりたくない」仕事の共通点
体力のないビジネスパーソンが、得意な仕事に注力して成果をめざすためには、自分がやりたくないと感じる仕事の解像度を上げて、自分なりの「軸」を作っておくことが仕事の効率化に役立ちます。
漠然と「やりたくない」と考えるのではなく、「なぜ、やりたくないのか?」 という理由を鮮明にしておけば、上司から仕事を頼まれるたびに悩む必要がなくなります。
自分なりの軸を持っておけば、上司に対して説得力のある対応ができるだけでなく、判断に迷って安請け合いするリスクもなくなるのです。
多くのビジネスパーソンが、「やりたくない」と感じる仕事には、次のような共通点があります。
①自分の強みを活かせない
②自分のスキルや能力を超えている
③精神的、時間的な負担が大きい
④責任が重すぎる
⑤やりがいが感じられない
自分なりの基準を明確化するためには、自分の価値観や現時点のスキルを客観視する必要があります。
自分を客観的に見つめ直すことが、仕事に向き合うマインドを整えることにつながるのです。
「自分の限界点を引き上げたい」は逆効果に
自分の「キャパシティ」を把握する
体力のないビジネスパーソンが、仕事を効率的に進めるには、自分の能力の「限界点」を知っておくことも大事なポイントとなります。
自分の限界点を知ることは、仕事の「キャパシティ」を把握することを意味します。
自分の「キャパシティ」がわかっていないと、スキルを上回る仕事に悪戦苦闘したり、たくさんのタスクに追い込まれて、ムリや我慢を強いられることになるのです。
自分の限界点を知るためには、これまで取り組んできた仕事を、客観的な視点で振り返ることが大切です。
「この仕事は上手くいった」とか、「このタスクは手強かった」という経験は、誰にでもありますから、それを自分の限界点を知るためのデータとして活用すれば、自ずと自分のキャパシティを把握することができるのです。
過去のデータを元にして、「このレベルが自分の限界点だな」という見極めをしておけば、それを超える仕事には手を出さない……という基準を持つことができます。
限界点を超えた仕事を遠ざけることによって、自分が取り組むべきタスクに集中することができます。
こうした判断基準を持つことが、仕事の効率を高めることになるのです。
向上心がある人は、「自分の限界点を引き上げたい」 と思うかもしれませんが、体力に自信がない人であれば、それは逆効果になります。
限界点を引き上げようとすると、体力的にもメンタル的にも厳しくなって、「キャパオーバー」という最悪の事態を招いてしまうのです。
嫌なことはせず、ムリも我慢もしないためには、自分の限界点を超える仕事は手放して、自分が得意なことや、面白いと思う仕事にエネルギーを注ぎ込む方が、結果的に仕事を効率よく進めることができるのです。

