時代はシリコーン製が主流に

確かに最近は、テーブルに器として出せる鍋が人気になっている。狭いキッチンで厳選した道具を使う必要に迫られている人や、少しでも家事の時間を減らしたい時短ニーズも、汎用性が高いキッチンツールの追い風となっているようだ。今、同社のキッチンツールの売れ行きは、シリコーン製6に対しステンレス製が4の割合で、すっかりシリコーン製が主流になった。

「シリコーン レードル」小390円 大590円【左】。「シリコーン 調理スプーン」スモール390円/レギュラー490円【右】。
写真提供=良品計画
「シリコーン レードル」小390円/大590円(左)。「シリコーン 調理スプーン」スモール390円/レギュラー490円(右)。

黒一色のシリコーン調理器具は、食洗機でも洗えるが、天然素材である木製の柄がついた製品は、食洗機に入れること、長く水に漬けておく、太陽光に長時間晒すことがNGだ。こちらを選んだ人は、手で洗い、できるだけ早く水分を拭き取って収納しよう。

私も木製の柄がついた「木柄シリコーン調理スプーン」を買ってみた。テーブルに置くときに違和感がない長さとして、柄を含む全長は26センチになっている。以前から使っている木製のヘラより5センチほど短いので、炒め物などの際は少し熱さを感じた。しかし、お菓子やカレーなど粘性が高い料理は、隅々まですくい取れるので無駄なく使えて便利だった。

長く使える製品開発をしてきた無印良品の製品は、海外でも人気が高い。店舗面積が広めなこともあり、売り上げ規模は国内のほうが大きいが、店舗数では東アジアや欧米を合わせた海外が約700店、国内が600店強と海外が上回っている。新宿などの都心の店ではインバウンドらしい外国人の客も見かける。特に東アジア圏の観光客のお土産需要が大きいそうだ。

これまで、鍋をかき混ぜるのは平らなヘラの類、料理を盛り付けるのはお玉が一般的だった。しかし調理スプーンはその両方を兼ねるので便利だ。そして、シリコーン製はしなるので使いやすい。だから無印良品のシリコーン製調理スプーンの人気が高いのだと思われる。

もしかすると、他社も次々と類似商品を開発していき、鍋で使うキッチンツールはそのうち、シリコーン製の調理スプーンという選択が一般的になっていくかもしれない。

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