最上級の感謝を伝えたい時は…

その一方で、マスメディアという業界には、「ありがとう」が言えない人が数多くいました。「先日はお世話になりました」という声がけをすれば、通常は「こちらこそありがとう」といった言葉が返ってくるはずなのですが、「あ、ども」で済ませたり、こちらに目礼するだけで済ませる人が多い、というのが実感でした。

きちんと謝意を表すことができる=人間関係の基本、と心得ましょう。

きちんと感謝を伝えるときの表現
●「○○さんのおかげです。ありがとうございます」
●「○○していただき、心から感謝しております」
●「お骨折りいただきましてありがとうございます」
●「ご一緒していただき、大変助かりました」


最上級の感謝を伝えるときの表現
●「いつもお心にかけていただきありがとうございます」
●「○○さんのご助言があればこそです。感謝しております」
●「何とお礼を申し上げたらよいか、言葉もございません」
●「ご親切が心に染みました。ありがとうございます」
決めのひと言

「お心遣い、ありがとうございます」
この言葉をかけられた相手の気持ちを温かくしてくれるフレーズ

一流は見た目に加えて「雰囲気」をほめる

第三者からほめられた記憶は案外残るものです。

清水克彦『その言語化は一流、二流、それとも三流? 頭のいい“この一言”』(青春文庫)
清水克彦『その言語化は一流、二流、それとも三流? 頭のいい“この一言”』(青春文庫)

「この人、数年前、初めて会ったとき、私の○○をほめてくれた」

筆者自身、日頃、政治家や文化人、トップアスリートなどと会ってきた中で、久しぶりに対面した相手との良い思い出が蘇り、「もう3年前ですか、私、○○さんに『運が強そうな顔をしているね』って言われたんですよ。覚えていらっしゃいますか?」などと、当時の話もしながら楽しくインタビューを終える、といったようなケースが多々あります。

現代社会では、ルッキズム(人を見た目で評価すること)が問題視されがちですが、それでも、ほめられれば良い気分になるものです。

「はじめまして。山田です」
A「はじめまして。よろしくお願いします」
B「はじめまして。山田さん、上背がかなりあるんですね」
C「はじめまして。山田さん、身長が高くて想像以上に凜とされていますね」