「子育て中のモデルさんのブログとかを見て、かわいい子供用のグッズがあると、ついクリックして買っちゃいます」

「洋服はOL時代に比べて買わないけれど、大学時代からずっと通っている表参道の美容院まで、毎月髪を切りにいっています」

日々何となく、何となくお金が出ていってしまうのだと誰もが言う。高級品は買わないからお金を使っている実感はないのだろうが、家計簿をつけていないため、「見える化」がされていないのだ。家計管理も夫任せか、もしくは誰もしていない。いわば、経理担当のいない会社である。

FPの花輪陽子さんは、「このレベルの年収の専業主婦家計が、1番破綻予備軍になりやすいんです」と言う。プチ高収入なので、家計簿をつけぬまま、“少しだけいいモノ”の浪費が知らぬ間に積み上がっていくのだ。

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FPが診断!Mart主婦の家計簿

では、家計簿をきちんと付けていれば大丈夫だろうか?

都心部から地下鉄でわずか20分ほどの閑静な住宅地に住む小堺さん(仮名)一家。夫のツヨシさん30歳(商社勤務)、妻のユイコさん28歳(元金融機関勤務、現在専業主婦)と生後8カ月の子供。3人で月15万円の賃貸マンションに住む。

「僕が毎日ケータイで入力して、エクセルに入れています」

という毎月の家計簿は、ツヨシさんが1年分をプリントアウトしてきてくれた。それを見た花輪さんは、「年収の25%を貯金に回すのが理想的なんですが、ボーナスで貯金ができています。毎月赤字ですが、優秀なほうですね」。

ユイコさんには月の生活費を現金で10万円渡しているが、子供関連グッズなどは、「子供のオムツ代だけが生活費から。あとはカードで買っても夫に請求します」という。