セツは自分を全肯定してくれる女性
これまでに男性女性をふくめて、これほど無条件に彼を受け入れてくれた人間はいませんでした。当時の日本の社会では、妻が夫の生活様式に従うのは当然だったのです。また、ハーンが外国人であったため、セツは初めから夫に日本の常識を求めていなかったとも思えます。しかしハーンにしてみれば、自分自身を全肯定してくれる人間などこの世にいるとは考えてもいなかったでしょう。それでも、全肯定してくれる人間を、悲痛な思いで捜し続けて放浪の旅を重ねていたのがラフカディオ・ハーンのそれまでの人生だったともいえます。
その生涯を小泉八雲の妻として終えたセツは夫をとても誇りに感じていました。
これは私個人の推測に過ぎませんが、当時の日本では離婚歴がある女性はどこか肩身の狭い遠慮がちな生活をしていたのではないかと思うのです。
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