ちなみに、テキサス州のアボット知事(共和党)は、仮にニューヨークの市民が、マムダニ市政を嫌ってテキサスに移住してきたら、思い切り「タリフ(関税)」をかけるとしています。税収増を期待して歓迎するのではなく、心は民主党にある富裕層が大量に入ってきたら、テキサスがリベラル州になってしまうので、これを警戒しているようです。
ところで、今回の市長選では、共和党の予備選に勝った公認候補が存在していました。カーティス・スリワ氏という人物で、長年「非武装の民間自衛団、ガーディアン・エンジェルス」を率いて市内の治安維持に貢献してきたユニークな存在です。ですが、スリワ氏は大昔からの「トランプ嫌い」で有名であり、それが災いしてか今回の選挙戦では全く票が伸びませんでした。
では、共和党の基礎票はどこへ行ったのかというと、マムダニ氏の対立候補で、元知事のクオモ氏(民主、今回は無所属)に流れました。トランプ氏自身がクオモ氏を支持するような言動を見せたし、クオモ氏もトランプ支持層へのアプローチを再三行っていました。つまり、治安維持を優先し、トランプ氏の姿勢にも与しない硬派のスリワ氏ではなく、共和党支持者の多くは、自由経済を支持するということでクリントン=オバマ路線を支持したのです。こうした連携は、今回だけの限定的な動きなのかは、注目していく必要があります。
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当記事は「ニューズウィーク日本版」(CCCメディアハウス)からの転載記事です。元記事はこちら


