古代にさかのぼるラオスと皇室のつながり

ラオスはインドシナ半島に位置しているが、東南アジアで唯一海に面していない内陸国である。その分、ラオスは多くの国と国境を接している。中国、ベトナム、カンボジア、タイ、ミャンマーに囲まれており、国土の多くは山岳地帯である。

すでに閉幕した奈良国立博物館での「正倉院展」では、今回、名香木とされる「蘭奢待らんじゃたい(正式には黄熟香おうじゅくこう)」が14年ぶりに展示され話題にもなったが、そうした香木の原産地はラオスとベトナムの山岳地帯とされている。それは、愛子内親王の訪れるルアンパバーンに近い。東大寺にある正倉院に収められているのは聖武しょうむ天皇と光明こうみょう皇后ゆかりの品であり、ラオスと皇室とのつながりは古代にさかのぼる可能性を持っている。