装飾が“アフリカらしくない”歴史的理由

東アフリカのタンザニアにあるザンジバル島はインド洋に浮かぶザンジバル諸島の主要島であるウングジャ島を指すが、ホテルの装飾に“アフリカらしさ”を感じないのは複雑な歴史に関係している。

写真=関根虎洸
エマーソン・スパイスの外観。(写真=関根虎洸)

ザンジバルは古くからムスリム商人によってイスラム化が進み、奴隷、象牙、香辛料貿易の拠点として繁栄した。バスコ・ダ・ガマによるポルトガルの東アフリカ進出に始まり、17世紀末から19世紀末にかけてオマーンの支配下となる。

その際、1832年にオマーンのスルタンはザンジバルに首都を移して王宮を建設した。エマーソン・スパイスの建物の原形はこの頃に建てられている。1890年にはイギリスの保護領となり、植民地だったインド人の移住が増大していく。その後、独立からザンジバル革命を経て、1964年にタンザニア連合共和国の一部となった。