「日本は悪い国」という呪い

【保阪】ぼくは昭和21年に小学校に入学した戦後教育の第1期生です。もちろん、戦争の時代よりもいい教育だったと思っています。ただし、何か生ぬるかった感じがあって、本当のことは教えられなかったという気がします。

特に女の先生が「戦争はいけません、日本はよその国に迷惑をかけました。日本は悪い国でした。東條英機という悪い人がいて、アメリカという正義の国に助けられました」と言っていたのは、子どもながら不思議でしょうがなかった。