イトーヨーカドーのカジュアルアパレル「FOUND GOOD」が2年足らずで終了することになった。ライターの南充浩さんは「3~5年単位で顧客の若返りを図ろうとしていたが、せっかちな米ファンドは待ってくれなかった。そもそも、すでにスーパーで衣料品を買う時代は終焉を迎えつつある」という――。
イトーヨーカドー沼津店
イトーヨーカドー沼津店(写真=Thirteen-fri/CC-BY-SA-4.0/Wikimedia Commons

わずか1年半で「FOUND GOOD」が終了

大手スーパー各社の衣料品部門が苦戦を強いられる中、衝撃のニュースが飛び込んできました。

イトーヨーカドーがアダストリアとの協業ブランド「FOUND GOOD」(ファウンドグッド)の展開をわずか1年半で中止すると発表したのです。この中止はイトーヨーカドーとアダストリアとの2社間だけの問題ではなく、本来、大手スーパーが顧客対象と設定していたマス層の需要の変化について考えさせられる問題だといえます。

祖業の衣料品の「外注」は衝撃だった

このところ業績が思わしくなかったイトーヨーカドーは昨年2月、自主企画の衣料品売り場を肌着類・靴下類・パジャマ類を除いて原則廃止し、アダストリアが企画・製造するカジュアル新ブランド「ファウンドグッド」に置き換えるという驚きの決断を発表しました。アダストリアが企画・製造したブランドをイトーヨーカドーが仕入れて販売するという異例の体制です。

業界的には非常に衝撃的でした。イトーヨーカドーはその出自から「衣料品のヨーカドー」と呼ばれたほどで、衣料品を得意分野とすることは自他ともに認められてきました。そのヨーカドーが自前の仕入れ・企画を廃止してアダストリアに商品企画を一任するわけですから、業界がざわついたのも無理はありませんでした。