医療による効果的な治療を妨げるリスク

患者は、健康食品を摂ることで食生活の改善をしたと考え、医師も患者が食事の内容を見直したのだと思うでしょう。それからしばらくしてやはり薬物治療が必要になったとき、医師はおそらく低用量から様子をみながら医薬品の投与を始めるでしょう。

畝山智香子『サプリメントの不都合な真実』(筑摩書房)
畝山智香子『サプリメントの不都合な真実』(筑摩書房)

でも実はすでに医薬品に相当するものを使用していたとしたら、安全で効果的な治療の妨げになる可能性があるのではないでしょうか。例えば薬の効きが悪いとか、副作用が強く出てしまうといった形で、健康食品ではない、正当な治療に使われた医薬品の有害事象として報告されるかもしれません。

健康食品の使用を医師に黙っている患者さんは、けっこう多いことが報告されています。健康食品を使っていると医師に話せば、たいていの場合、使用をやめるように言われます。そのため、黙っておきたい気持ちはわからないでもないですが、きちんと話して疑問があれば解消したほうがいいでしょう。脂質異常症の治療のような、担当のお医者さんと長くつきあう必要のある場合には、食生活の改善が難しいというようなことも含めて、正直に話すことが重要です。