他方で、米国にとって安全保障面で重要な品目向けの「分野別関税」に関しては、対象拡大が続いていることには注意が必要である。ただ、各国に対する減免措置が設けられるなど、比較的柔軟な対応がとられ、平均関税率が大幅に上昇する懸念は和らいでいる。
このように、トランプ関税を巡る動きは徐々に予想の範囲内に収まるようになり、不確実性が低下してきた。ただし、不確実性が低下した分、今後も現在と同程度の関税率が続くことを覚悟しておく必要がある。
現時点の米国の平均関税率は、米国の有力なシンクタンクであるエール大予算研究所の試算(8月7日時点)で18.6%と歴史的な水準となっている(図表1)。高関税は企業の利益率の低下につながり、これを緩和するために、コスト削減や価格転嫁の動きが続くこととなろう。
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