日本人はわずか30年でサーモン好きになった

ノルウェーサーモンは通称であり、魚名はアトランティック・サーモンという。標準和名はタイセイヨウサケ。親から卵を取って孵化させ、成魚に育てる「完全養殖」が同国で盛んに行われている。ノルウェーなど北欧ではトラウト・サーモンも養殖されているが、主流は断然アトランティック・サーモンだ。

今やすっかりおなじみになったノルウェーサーモンだが、最初からそうだったわけではない。そもそも日本ではサケを生で食べる習慣はほとんどなかった。日本人がこれほどサーモン好きになったのは、ここ30年ほどのことである。

その背景には、いったい何があったのか。あまり知られてこなかったその歴史をひもとくと、普及に向けて尽力したある日本企業の地道な挑戦が浮かび上がってきた。