暑い環境に体を慣らしてほしい

なぜかというと、エアコンの効いた部屋は涼しくて過ごしやすい一方、快適な暮らしばかりしていると、本来人間に備わっている機能、たとえば汗をかくことで体温を調整する機能等がいつの間にか低下してしまうからです。それを防ぐには、暑い環境に身体を慣れさせる「暑熱順化」を早い段階で行っておくことが有効です。具体的には、気温が上がる前の6月頃からゆっくりと行っていくとよいでしょう。

私自身はといえば、大学が夏休みに入る前は週に二度三度、大学に通っていますので、その間、できるだけ階段を使って少し汗ばむ程度に汗をかいたり、休みの日には自転車に乗って買い物に行ったり、負担にならない程度に庭仕事をしたりと、毎年、夏に向けて暑熱順化を心がけています。

しかし、読者の皆さんの中には、もう本格的な夏が来てしまっているので「今から暑熱順化なんて間に合わないのではないか」と心配されたかたもいるかもしれません。今からでも大丈夫です。ただし、いきなり炎天下で無理に運動すればかえって熱中症を招きますから、まずはショッピングモールや体育館、ジムなどのような涼しい場所で、散歩やウォーキングなど無理のない範囲で体を動かすことから始めてみてください。筋肉を維持することが体内の水分保持につながり、厳しい残暑を乗り切るための有効な対策になるのです。