慣れた道でも、毎日が違う

天台宗大阿闍梨 酒井雄哉

千日回峰行では毎日毎日、同じ道を歩いて同じこと(堂塔、霊跡、草木などへの礼拝)をやっているでしょう。だから普通なら、だんだん慣れてきて簡単になるんじゃないかと思うよね。でも、実際には1日1日が違うんだ。

千日回峰行も、1回満行したら「それでおしまい」ということはないんだよ。続けていくことが肝心なんだ。

極端にいったら、行というのは、大学で卒業論文を書いているのと同じだよ。論文がパスして、社会へ出ていく。あたりまえだけど、それからのほうが大事なんだよ。千日の修行よりも、「卒業」してからどう生きていくか。