「監督=神」になる構図

ところが、時代は変わりました。SNSの存在が、この「守られる構図」を崩したのです。一般の人々の声が直接社会に広がり、予想外の反響を呼び起こす。これまでなら学校側の説明にメディアが追従することで収束したはずの問題が、今回はそうならなかった。

SNSによって世論が新しい力を持ったことを如実に示す出来事だったと思います。広陵高校の校長が「爆破予告があった」「生徒の命を守るために辞退を決めた」と発言したのは、被害者の立場を演出して世論を味方につけようとするかのようで、自らを追い込んだSNSを逆に利用しているようにすら見えました。

車座になったグループが全員スマホを使用している
写真=iStock.com/PeopleImages
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不祥事が起きやすく、また隠蔽いんぺいされやすい構造的な問題は他にもあります。例えば転校に関するルール。高校野球の世界には「転校したら1年間公式戦に出場できない」という規制がありますが、これは非常に重い縛りです。このルールがあることで監督の権力は絶大になります。