香港人にとって日本旅行は「里帰り」

同調査によると、香港の一般客の平均泊数は6.8泊、主な来訪目的は観光・レジャー(約94%)で、来訪回数は2~5回目(38.5%)、6~9回目(16.4%)の人が50%以上を占めるなど、リピーターが多かった。リピーターの多くは東京・大阪などの有名観光地以外の地方都市を訪れる傾向があり、そのことからも地方へのフライト減便は影響が大きかったと言わざるを得ない。

漫画の噂や風水師の予想など、思いもよらぬことによって激減した香港人の訪日だが、香港では日本旅行を「返郷下」(ファーンヒョンハ=広東語で「里帰り」の意味)」と呼び、海外旅行先として大人気だった。狭い香港では、旅行といえば海外旅行を指すが、高層ビルが立ち並び、人口密度が高い香港では味わえない日本のグルメやのどかな自然、ひなびた温泉などについて、「まるで故郷に帰ったような温かさを感じる」という人が多かったのだ。

香港に比べて日本は格段に物価が安いため、香港でお金がある人は頻繁に日本へ、お金がない人は隣接する中国の深圳へ、というのがこれまでの定番コースだった。だが、前述のような理由で、日本行きを断念した人々まで、最近では深圳に繰り出すようになった。いわゆる「北上消費」(バッションシウフェイ)と呼ばれるものだ。