経済界を代表する有力企業に多数の卒業生を送り込む早稲田と慶應。企業の採用・昇進に、出身大学はどこまで影響するのか。採用に長年携わる大手企業の現役人事4人に集まってもらった。
募集
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コンサル
早稲田大学卒。コンサルティング企業の人事部に所属。新卒採用と中途採用を担当。ダイレクトリクルーティングやリファラル採用の強化を行った経験がある。
IT
旧帝大卒。大手IT企業で新卒採用、中途採用、障害者雇用などの採用を担当している。ダイバーシティを推進するトレーニング内容などの設計も担っている。
金融
慶應大学卒。東京に本社がある大手金融企業の人事部に所属。新卒学生の採用や社員のトレーニング、女性活用などを担当。人材配置の設計にも携わっている。
メーカー
地方国立大卒。化学系メーカーの人事部に勤務。新卒採用の取りまとめと社内の人材開発を担当。就活生の見る掲示板やSNSの書き込みを毎日チェックしている。

新卒採用では慶應がリードする理由

――本日はお集まりいただきありがとうございます。今回は出身大学が企業の採用や昇進にどこまで影響があるのかについて伺います。まずは新卒採用についてですが、みなさんが面接などをしていて、出身大学によって受ける印象はどれくらい差があるでしょうか。

【メーカー】年間300人以上面接をしますが、大学のカラーは結構出ますね。まずは、都市部の大学と地方の大学。持っている情報の量が圧倒的に違います。都市部の学生はインターンやOB・OG訪問、バイト先の他大学の学生などから生の情報を得ているので、面接でも的を射た回答をする学生が多いですね。特に、慶應の学生は学部内やゼミでの情報交換が盛んなようで、より情報を持っているイメージはあります。

――都市部と地方でそんなに違うんですね。近年ツイッターなどで話題にあがるフレーズに「学歴フィルター」があります。みなさんの会社ではありますか。