【金融】うちは総合職で100人程度採用しますが、大学別に採用枠が決まっています。2020年4月の新入社員もほぼ予定通りの割り振りで採ることができました。

――東大をはじめ、早稲田や慶應などの上位大学でどれくらいの枠があるものですか?

金融

【金融】東大、京大、一橋、早稲田、慶應で半数を超えますね。この5つの大学の枠はほぼ同じ配分になっています。

――人数の割り振りは毎年変わる?

【金融】いえ、過去の採用実績と同じ割合なのでほぼ変わりません。ただ、国立上位と早慶などの難関大だけではなく、地方の国立大なども幅広く枠はあります。たとえば北海道も北海道大学だけではなく、小樽商科大学なども毎年採用していますね。

【コンサル】うちの会社は学歴フィルターはまったくなく、すべてオープンに選考をしています。SPIに近い適性検査で最初の選考をして、エントリーシートの段階でも学歴は見ることなく結果だけで見ています。

本当に大学名を見ずに面接をした結果は?

――全然違いますね。ちなみに大学の枠が決まっているなかで、採用枠のない大学の学生がとてもよかった場合、内定することはあるんですか?

【金融】ほぼないですね。というのも、ずっとリクルーター制度をとっているので、同じ大学で先輩がいない大学はそもそも選考に進めないようになっています。例外的に海外の大学から採るくらいですかね。

メーカー

【メーカー】うちはリクルーター制ではないですが、ターゲット校は決まっています。第一段階は関東と関西の大学。関東でいえば東大・一橋・東工大と早慶上智、関西は京大と阪大・神戸大と同志社・立命館ですね。大学に出向くのもこの大学だけです。ただ、うちは通年採用をしているので、冬採用と春採用はほぼターゲット校で埋まりますが、夏以降は内定辞退なども出てくるので、ターゲットの設定をやめて採用をしていきます。

――エンジニアの多いIT企業はどんな絞り込みをするんですか?

【IT】うちは外資系なこともあって、まったくフィルターはないです。大学名はもちろん、高卒でも同じ採用枠で選考しています。選考はもちろんですが、入社した後も学歴を聞かないので、何年かしてたまたま同じ大学だと聞いて驚くこともよくある。採用時に確認しているのは国籍ぐらいです。

――ある有名電機メーカーでは数年前に多様性を高めるために学歴不問にしようとエントリーシートから大学名を書く欄をなくして選考をした結果、結局偏差値の高い国立難関大と早慶が多くなって、翌年に大学名の記入が復活したと聞きました。みなさんの会社では出身大学を見ないで選考していっても、結局は難関大の学生の比率が高くなることはないですか?

【コンサル】たしかに選考をしていくと偏差値の高い旧帝大や早慶が残るのが実態です。