それでも都心3区はまだ値上がりが続く

2023年には東京23区の新築マンションの平均価格が1億円を突破。直近15年は、「マンションの値上がりを期待して買う」投資的な動機で住居にマンションを選ぶ人も多くいました。では、今後もマンション価格の値上がりが期待できるかというと、私の答えは一部を除き、ノーです。

東京
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最近の不動産市場のデータを見ると、投資用中古マンションの取引価格は、都心3区(千代田区、港区、中央区)以外の地域では、すでに低下傾向にあります。大きな原因の一つが、マイナス金利解除という金融政策の転換でしょう。投資用マンションは投資利回りが重視されるため、分譲マンションに比べて金利感応度が高いのが特徴。金利上昇の影響が居住用マンションよりも先行して価格に反映されると考えられます。

【図表1】金利上昇で都心物件価格も停滞
※2021年1月から2024年10月に東日本不動産流通機構に登録された成約データから、駅徒歩5分、30㎡、築20年、所在階5階の投資用中古マンション価格の指数を田中氏が算出。

分譲マンションは必ずしも投資利回りを重視しない、金利感応度が低い人も購買者になるため、金利上昇ですぐに販売価格が下落するわけではありません。しかし、一般のサラリーマン家庭が住宅ローンを組んで購入できるマンションの価格上限は迫ってきており、「マンション購入が投資にもなる」とは、必ずしも言えない市況になっています。