特効薬はなく、症状がおさまるのを待つのみ

不特定多数の男と性交渉をするにもかかわらず、性病の予防具は用いなかったため、ほとんどの遊女が梅毒に罹患した。ほぼ100パーセントと言っても過言ではない。

しかも、いったん梅毒にかかると、抗生物質がなかったので、完治することはない。漢方薬で痛みをやわらげるなど、その場しのぎの対症療法をおこなうだけだった。

梅毒は感染初期には局部に異常があり、髪が抜けるなどするが、しばらくすると潜伏期間にはいって、表面上は症状がおさまる。当時の人々は、これを治ったと考えた。また、いったん治ると、もう二度とかからないと考えた。