15歳のある日、読んだ新聞記事
そんな頃出会ったのが、本書のエッセイに出てきた「15歳のある日、読んだ新聞記事」だ。記事は、東南アジアのある国について書かれていた。それによると、ゲリラと呼ばれる武装した悪い人たちが村を襲う。村では略奪や破壊をするわけではなく、ただ少年少女をさらうんだそうだ。さらって、男の子は五人組にする。そして一人を決めたら、残りの四人にその一人を殺させるんだ。女の子には子供を産ませ、その子供は兵士に育て上げる。
そんな恐ろしい話を読んで、僕は実家の一階の居間で雷に打たれるような衝撃を受けた。ひどい話だけど、ショックを受けたのはそれだけじゃない。さらわれる少年少女の年齢が、読んでいる自分の15歳という年齢とほとんど変わらなかったからだ。
僕は思った。「なぜこの子たちはその国に生まれてこんな目にあうんだろう。なぜ僕は平和な日本に生まれ、まあまあ裕福な家に生まれ、恵まれた環境で将来のことなんか考えられるんだろう」と。その次に考えたのは、こういうことだ。「なるほど、この世界は圧倒的に不公平なのか。生まれながらにスタート地点は人によってまったく違うのか」僕は絶望した。
ここから先は無料会員限定です。
無料会員登録で今すぐ全文が読めます。
プレジデントオンライン無料会員の4つの特典
- 30秒で世の中の話題と動きがチェックできる限定メルマガ配信
- 約5万本の無料会員記事が閲覧可能
- 記事を印刷して資料やアーカイブとして利用可能
- 記事をブックマーク可能
