「紙ストロー」の導入は主流ではなかった
大手外食チェーン各社は、多かれ少なかれ環境への取り組みを進めているのだが、紙ストローの導入については、まちまちである。
モスバーガーは、2019年に直営店全店でテイクアウト用のスプーン、フォーク、マドラーなどプラスチック製カトラリーを紙製カトラリーに変更したが、プラスチックストローは一律付け添えを廃止して選択制にしている。2020年にはストローをバイオマス30%使用のものに変更している。
カフェチェーンのドトールは2021年に紙製のマドラーを採用。ストローについては、コンビニなどで販売しているチルドカップの商品の一部でバイオマスストローを導入している。
同じくカフェチェーンのプロントは、2023年に全国約200店舗で提供するストローをプラスチック製から竹や食品由来の素材に切り替えると発表している。
バイオマスに竹製…ストローへの対応は各社さまざま
大手外食チェーンのすかいらーくホールディングスは、2018年に国内外3200店すべてでプラ製ストローの提供を2020年までにやめることを発表。特に要望があった場合は、トウモロコシを原料とした生分解性のバイオマスのストローを提供するとしている。
紙ストローを導入しているマクドナルドにおいても、今年7月から試験的にコールドドリンクを「ストローレスリッド」というストローなしで飲める容器で提供している。
また、子供用のストローや、マックシェイクなどの一部商品用では、プラスチックのものが提供されている。実際、筆者が最近マクドナルドでバリューセットを注文した際は、カトラリーは木製、サイドサラダの容器は紙製だったが、フロートのストローはプラスチック製だった。
外食チェーンではないが、日清食品は、
各社の動向を見ていても、それぞれが環境への取り組みは行っており、プラスチック削減への取り組みも積極的に行っている。しかしながら、必ずしも紙ストローは主流になっていたわけではなく、ストロー自体の廃止もあれば、バイオマスストローを導入している企業もある。紙ストローを導入していたマクドナルドも、すでに紙ストローの代替手段を講じはじめていた。
プラスチック削減対策として、紙ストローの導入は一部の施策に過ぎないし、飲食業界で主流になっているとも言い難いというのが実態だ。