趣味ができると仕事の効率が格段にアップする

弊社が日本のビジネスパーソンに実施したアンケート調査によって、仕事で数多くの成果を上げている優秀な人は、有給休暇の消化率が20%以上も高く、複数の趣味を持っていることが明らかになっています。

仕事ができる人に共通する特徴は、「週末にテニスをしたいから、効率的に仕事を進める」とか、「海外にフィッシングに行きたいから、1週間の休暇を取るために仕事のスケジュールを前倒しで回す」など、趣味を楽しむために仕事のスケジュールを逆算して考えて、業務効率を高めていることです。

「休めそうなら休む」とか、「暇になったら休む」と考えてしまうと、いつまで経っても休みが取れず、趣味を楽しむこともできません。

彼らは、先に休む日を決めて、それに向かって計画的に仕事を進めることで「締め切り効果」をフル活用しているのです。

締め切り効果とは、期限を設定することで集中力が働き、効率的に作業を進めることができる……という心理現象を指します。

締め切り効果が起こると、「集中力が高まる」→「業務効率がアップする」→「早く仕事の成果が出せる」→「確実に休暇を取得できる」→「趣味を楽しめる」→「ストレスを解消できる」→「次のタスクに前向きに取り組める」……というサイクルを回すことができます。

決められた期限に間に合わせるのではなく、自分の楽しみのために設定した自分だけの期限を守るために仕事をする……という思いがモチベーションのアップにつながるなど、仕事のできる人たちは自分の趣味を上手に使って、仕事の生産性を高めているのです。

楽しく遊ぶためには、どんな働き方をすればいいのか?

私の場合は、趣味ができたことで、柔軟な働き方を手に入れることができました。

越川慎司『世界の一流は「休日」に何をしているのか』(クロスメディア・パブリッシング)

バイクが趣味の私は、年に2回は北海道一周のツーリングを楽しんでいますが、この趣味を可能にするために、コロナ禍の3年前からリモートワークを始めて、どこにいても仕事ができる環境を整えたのです。

リモートを導入したことで、企業コンサルティングや講演、講座などは旅先のホテルでできるようになったため、仕事場所の自由度は格段にアップしました。

コロナ禍の外出禁止令下でも、普段と変わらずに仕事ができたことで、難局を問題なく乗り越えることができました。

北海道のツーリングを楽しむための選択肢が、結果的に大きなラッキーを呼び込んでくれたのです。

この経験を通して、「楽しく遊ぶためには、どんな働き方をすればいいのか?」という視点で日常を見つめ直してみると、小さな発見がいくつもありました。

例えば、仕事をしているときの「休憩」の取り方です。

ツーリングをしていると、45分から1時間くらい走ったら、疲れていなくてもパーキングエリアなどで小休止することが、自分の安心と安全を守ることになります。

私は、このサイクルを日常の仕事にも応用して、疲れを感じていなくても、45分ごとに短い休憩を挟むことで、作業効率を高めて、疲労の蓄積を回避しています。

休日に楽しく遊んでいると、仕事をしている中では気づかないヒントを発見することができると思います。

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