青臭いと言われても、考えるべき難題である

このサッチャーが述べた言葉の数々の前に日本人は立ち止まざるを得ないと思います。少なくとも私は立ち止まった。国民の命を守るために立ち上がる。これに異を唱える人はいないと思います。が、しかし、それが「原理原則」のために、「善」のため、「悪」を打ちのめすため、「正義」を実現するために、銃を取り戦うことができるか? こうした価値観のために、ためらうことなく戦えるか? これは本質的に議論しなければいけない問題です。

しかし、こうした議論、青臭いと言われるかもしれないけれども、こうした議論を政治家も官僚もそして国民ももっとすべきじゃないかと思っております。そこから、国のあり方、外交のあり方、もっといえば国民の守るべき信念のようなものが生まれるんじゃないかと思うからです。そうした国としての背骨のようなものが必要だと思っております。だから、青臭いよ、杉山さんと言われるのを覚悟でわざわざ最後に入れさせてもらいました。

撮影=遠藤素子
「正義を実現するために、銃を取り戦えるか」。新著のむすびは読者に難問を投げかけている
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