相手を尊重しつつ、穏便に話を打ち切る3つの方法

では話を打ち切る具体的な3つの方法を教えます。

①非言語サインを送る

時計を見ながら時間を気にするそぶりをすることは、非言語的なコミュニケーションのひとつです。相手に対して直接的な拒否を示さずに、時間に対する制約があることを伝えることができます。

心理学では、このような非言語メッセージは、言語メッセージよりも強く伝わるとされています。

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②共感を示しながら切り上げる

相手の話に興味を持っていることを充分に示した上で、予定があることを伝えます。「○○さんの話は、とても興味深くて、まだまだお聞きしたのですが、そろそろ次の予定がありまして」

③続きは次回に持ち越すことを伝える

話の内容が有意義だったことと、さらに続きを聞きたいということも伝えることで、相手に敬意を払いましょう。

「内容が深いお話をありがとうございました。とても有意義な時間になりました。もっとお聞きしたいです。なので次回、ぜひこの続きをお聞かせいただけますか? ありがとうございます。次回を楽しみにしております」

話を中断するタイミングに悩むあなたには、性格タイプも考慮にいれてほしいです。

こちらの都合を気にせずに、ずっとしゃべりまくる方ということは、その方はあなたとは違ってかなり鈍感なタイプだと思われます。ですから、「あっ! すいません! 予定が入っているんでした! 続きは次回でお願いします!」

こんなふうにストレートに話を打ち切っても、それをいちいち気にしないタイプです。

気軽に打ち切ってみましょう。

笑いを誘う鉄板ネタで無反応だったらどうするか

うまく雑談できる人はすべった時の切り返しがあり、
できない人は真っ白になる。

ある女性のカウンセリングをしているときのことです。本人は「話が下手で悩んでいる。笑いが取れないから」という相談がありました。

「笑いを取るのは大変なことですよ」と返事をしました。笑いを取るのは、会話スキルの中でも、もっとも高度なことなのです。

私はセミナー講師を20年以上やっているので、笑いを誘う鉄板ネタはいくつかあります。それでも、会場に集まった客層や地域によっては、無反応で「シーン」とすることもあります。

自分史上で最高のネタでも、5回中1回大ヒットしたら確率が高いと思った方がいいです。

夢をかなえるゾウ』の著者水野敬也さんは、「笑いというのは、大きなリスクを犯したうえで提供される極上のサービスだ」とおっしゃっています。その大きなリスクを背負って、笑いにチャレンジするあなたは勇者です。

チャレンジするためには、すべったときの切り返し法が必須です。とても役に立つはずです。