背面は「脊柱起立筋」をケアしよう

次に、後ろのつながりである「脊柱起立筋せきちゅうきりつきん」へのセルフケアです。

首の付け根から仙骨に向かって脊柱起立筋という筋肉があります。

この筋肉は主に背骨に沿って縦に走る筋肉群の総称で、全体としては上半身を反る働きをします。

全てが筋膜的につながっているので、上を向く動作は首だけが動けばいいわけではなく、最低でも胸周辺の筋肉の動きが必要です。

脊柱起立筋は身体が丸まりすぎないように姿勢を保つ役割があります。

丸まった姿勢でのデスクワークはこの筋肉が常に引っ張られ、負担がかかります。ただし極端に良い姿勢を意識しすぎて胸を張ってアゴを引いた状態も筋肉にとって負担になりやすいです。程よい姿勢を探しましょう。

脊柱起立筋を伸ばすのにおすすめなヨガポーズ

脊柱起立筋をゆるめるには2つのボールをまとめたものを用意します。ボールは袋に入れたりテープでまとめたりすると使いやすいです。

ボールが背骨の両脇に当たるように置き、仰向けに寝て体重をかけてリリースします。縦長の筋肉なので少しずつ位置をずらして硬い場所を探しましょう。

脊柱起立筋を伸ばすにはヨガポーズがおすすめです。

背中が硬い人はイラストのポーズまでは難しいですが、腰を手で支えて、ひざを曲げてあげると似たポーズをとることができます。

きまたりょう『世界一わかりやすい 筋肉のつながり図鑑セルフケア編』(KADOKAWA)

首の背面に対しての強度が高いので、慣れてない方はチャイルドポーズを長めにするのがおすすめです。

「前のつながり」を長くするのは重要ですが、常に後ろとのバランスを考えなくてはなりません。

前面が柔らかくても、背中や腰が固まっている場合は反り腰などになりやすい可能性があります。その場合は特に腰やお尻などをゆるめる必要があります。

「前後のバランス」を考えたセルフケアを意識していきましょう。

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