アクティブの9割はインデックスに勝てない

また、投資信託は運用手法によって、大きく2つに分かれます。「インデックスファンド」と「アクティブファンド」です。インデックスファンドとは「日経平均株価」「S&P500」など特定の指数と連動した運用成果を目指す商品です。指数は市場の平均値のようなものなので、インデックスファンドは平均点を狙える商品といえます。また、インデックスファンドはアクティブファンドより信託報酬が低く抑えられているのも特徴です。

アクティブファンドは、指数を上回ることや「年10%のリターン」などと絶対収益を得ることを目指す商品です。ファンドマネジャーが投資する銘柄を選定しているので、インデックスファンドよりも投資銘柄数が少なく、値動きが大きくなる傾向があります。また、信託報酬がインデックスファンドよりも高くなっています。信託報酬が高くても、その分、運用成果が高ければいいのですが、実際にはインデックスファンドに勝てるアクティブファンドは少ない事実があります。S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス社の「SPIVAスコアカード」(2023年12月末)によると、米国大型株ファンドの運用成績が指数(S&P500)を下回った割合は、運用期間5年で約90%、10年で約93%となっています。日本大型株ファンドでは、指数(S&P/TOPIX150)を下回った割合は運用期間5年で約86%、10年で約85%です。初心者か投資経験者かにかかわらず、「長期的に」「着実に」増やすのであれば、つみたて投資枠で利用するメイン商品はインデックスファンドが無難です。