「千葉都民」と揶揄されても地価は上昇

千葉県内で資産価値の上昇が期待できる街としては真っ先に浦安、市川、船橋が挙がる。いずれも代謝率が10%を超えている。つまり街の人口の1割相当が入れ替わり、地価は平均で7.8%から11.8%の高い伸びを示している。

以前からこの街に住む人たちは千葉都民などと揶揄されたが、交通利便性の良さに対する評価は変わらずに高いことが示されている。

さらに人気のつくばエクスプレス沿線の柏、流山も代謝率が10%程度。こちらも地価は7%台の上昇、人口も順調に増加していることがわかる。地価水準そのものも浦安、市川、船橋などよりも割安の点も人気だ。

JR総武線沿線なのに元気がない街

いっぽうで元気がないのがかつての通勤圏だった街だ。四街道や佐倉はJR総武本線沿線で昭和から平成にかけては東京に通う通勤客に人気のニュータウンだった。しかし現在では都心に通うのにゆうに1時間以上かかることなどが敬遠され、代謝率も7%から8%、人の出入りは少なく、地価上昇率も1%台と上記5市との差が顕著になっている。

県の県庁所在地である千葉市内は、いずれも代謝率10%から11%と人の出入りは活発なものの、東京への通勤では上記5市に劣後。地価上昇率は小幅にとどまっている。

かつては観光地、別荘地として人気を博した館山、勝浦、鴨川といった半島の街は厳しい状況だ。鴨川はシーワールドや亀田総合病院などの街として有名。代謝率も10.9%を示しているが、地価上昇はなく、人口も減少傾向になっている。

結論だ。千葉県内で資産価値の高くなる可能性が高い街は浦安、市川、船橋、柏、流山、この5つの街で決まりだ。