毎日、おやつに食べていたもの

胡麻、海苔、豆、ナッツ、さつまいもも母の好物でした。漬物を海苔で巻いたり、野菜に胡麻をふったり。そしておやつといえば小魚、ナッツ、胡麻せんべいをつまんでいました。母のつくるさつまいもを入れた蒸しパンは、それはそれは美味しくて今でもときどき食べたくなります。

※『103歳の食卓』 より カルシウムや鉄分などのミネラルはおやつから摂っていた。ストックしてある中から食べたいものを選んでポリポリ。

「まごわやさしい」をご存知でしょうか? 健康に良いとされている食材の語呂合わせです。

=豆類(タンパク質やマグネシウムが摂れる)
=胡麻やナッツ(タンパク質やミネラルが摂れる)
=わかめ、海苔、ひじきなどの海藻(ミネラルが摂れる)
=野菜(ビタミンやミネラルが摂れる)
=魚、魚介類(タンパク質や魚によってはDHAやEPAが摂れる)
=しいたけなどきのこ類(ミネラルや食物繊維が摂れる)
=いも類(炭水化物や食物繊維が摂れる)

日本人が食べてきた食材には体に良い栄養素が含まれています。母が好んで食べていたものの多くは「まごわやさしい」です。食べること=健康ですから長寿の原点はここにあったのだと思います。

母の場合「わ」にはワインも含まれていましたが!

食べる順番も「母流」

肉が大好きな母でしたが、肉だけを食べていたわけではありません。サラダや煮物などで野菜もしっかり摂っていました。

そして誰から教わったのかはわかりませんが「母流の食べ方」がありました。肉が好きだからといって最初から肉に飛びつくのではなく、まずはサラダを食べます。野菜も好きだったから自然に箸が動いたのかもしれません。

それからステーキや焼き肉などの肉料理を食べて赤ワインです。ゆっくり肉と赤ワインを楽しんでから、ご飯と漬物で夕食を締めくくります。

写真=iStock.com/ANDREA DUNN
※写真はイメージです

野菜を先に食べて、ご飯を最後にすると血糖値の上昇が緩やかになります。

それだけでなく、野菜はナトリウムの排泄を促す効果があるとも言われています。

母は知識ではなく、動物的な感性でそうしていたのでしょうが、その食べ方はとても理にかなっていました。誰でもちょっと気をつければできることですから、今日からでも実践していきたいものです。