後悔は「過去を振り返って自分を責めるだけ」

続いて、4位以下から、注目の書籍をご紹介します。第6位は『ストレスゼロの生き方』でした。

Testosterone『ストレスゼロの生き方』(きずな出版)

著者のTestosteroneさんは、経営者としてビジネスの第一線で活躍しつつ、筋トレと正しい栄養学の知識を日本に普及させることをライフワークとしている人物です。その発信には多くのファンがおり、Xのフォロワーは211万人を超えている(2024年5月時点)ほど。

そんなTestosteroneさんの今作のテーマは「ストレスゼロの生き方」。「やめる」「捨てる」「逃げる」「受け入れる」「貫く」「決める」そして「筋トレする」の7つのキーワードをもとに、ストレスフリーで生きていくための考え方を伝授してくれます。

今日からインストールしたい考え方は「後悔を、捨てる」。Testosteroneさんによると、後悔は「過去を振り返って自分を責めるだけ」の行為にすぎません。「いま」に悪影響を与え、未来に悪影響を及ぼす、非生産的な行為です。

Testosteroneさんは「後悔とは、過去にあなたをメチャクチャにした出来事に、再度あなたの未来までメチャクチャにする権限を与える愚かな行為」と言い切ります。ここまで言われると、つい過去の失敗についてくよくよと考えてしまいがちな方も、未来に向かって進んでいけるのではないでしょうか。

育休を申請したら「通えない職場」に配置すると言われた

第8位の『職場問題グレーゾーンのトリセツ』にもご注目ください。

村井真子『職場問題グレーゾーンのトリセツ』(アルク)

育児休業を申請したら、自宅から通えない職場に配置すると言われてしまった。違法ではないのだろうか?

毎日数分だけ遅刻してくる後輩がいるけど、これってセーフなの?

繁忙期でも絶対に残業しない先輩社員がいて、他の社員でなんとかカバーする状況にモヤモヤする。

――あなたは上記の3シーンについて、適切な対応方法が思いつきますか? もし考え込んでしまうなら、本書を読んでみてください。

例えば、育児休業の申請や取得に対し、自宅から通えない職場に配置されてしまいそうなら、まず社内で人事や担当窓口に相談してみましょう。それでも状況が改善しないなら、労働局や労働基準監督署に設置されている「総合労働コーナー」に相談します。

育児休業の申請を理由として、正社員を非正規にする、賞与で必要以上の減額をする、昇進させないなどといった行為は育児・介護休業法違反にあたります。「総合労働相談コーナー」が相談を受けると、違反企業に対して労働局から助言・指導・勧告などが行われるだけでなく、社名公表や金銭的ペナルティーが課されることもあるといいます。

知らないと損する「職場問題のグレーゾーン」とその対応法を、社会保険労務士・キャリアコンサルタントとして活躍する著者がスッキリ解説してくれる本書。働く人すべてに読んでおいてほしい一冊です。