泥舟から逃げ出す投資の神々

もちろん株はいつか下がるもの、でも今のバブルに乗っかるチャンスを、逃さないほうが良いですよ! と銀行で言われたのですが、と、この間多くの問い合わせを頂きましたが、問題は、その「いつか」です。

本家本元のアメリカを見てみましょう。

2023年の国内企業倒産件数は、金融危機の余波を受けた2010年に次ぐ高水準、大手銀行も次々に消えています。

堤未果『国民の違和感は9割正しい』(PHP研究所)

「投資の神様」の別名を持つウォーレン・バフェットや、投機によってアジア危機の原因を作ったと言われるジョージ・ソロス、メタ(旧フェイスブック)創業者のマーク・ザッカーバーグに、アマゾンのジェフ・ベソス、マイクロソフトのビル・ゲイツなど、まるで泥舟からいち早く逃げ出すかのように、今、みなさん揃って何十兆円相当もの株を大量に手放しています。

特に、18年間一度も自社株を売らなかったJPモルガンのCEOジェイミー・ダイモン氏までが、ついに1億5000万ドルの株式を手放した時には業界に激震が走り、不穏な噂は止まる気配がありません。

この実態と対照的に、マイナカードポイントキャンペーンの時と同じに、メリットばかりを強調し、「さあさあみなさん、今すぐ新NISAを買いましょう!」と、四方八方から国民が煽られる日本。

政府のゴリ押しに違和感を覚えたら問いかける言葉

そもそもマイナ保険証やワクチンで、メリットばかり連呼した挙句に、都合が悪くなると相手をブロックし「そんなこと言ってません」とすっとぼける大臣や、中抜き祭りの公金プロジェクト、絶対捕まらない裏金七人衆、虚偽の収支報告書に批判が飛ぶ中、「納税は本人の自由です」などといってのける財務大臣、そして、相手によって耳が閉じたり開いたりする総理の〈聞く力〉。

昨今の体たらくを見ていると、政府がゴリ押ししてくるものには、反射的にざわっとするのです、という人は、少なくありません。

心の中にそうした違和感が浮かんできたら決して無視せずに、どんなにメリットを並べられても、心の中でそっと、自分に問いかけてみてください。

〈でも、本当にそうだろうか?〉

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