依頼事項は「最初の6行まで」に書く

めでたく開封されたとしても、返信が来るとは限りません。肝心のことが、メールの後半に書かれていると、読み飛ばされてしまう可能性があるからです。

上司の状況を考察しましょう。私の研修に来てくれた管理職の方の中に、1日200通のメールを問題なく処理できているという方がいました。そのコツを聞くと「すべて集中して読むわけではない。注意して読むのは最初の数行。引用部分は読まない」とおっしゃっていました。このような対応は、特に直感と行動で生きている管理職の方に多いようです。

とすると、依頼事項ははじめのほうに書かないと、「最初のほうを読んでおしまい」とされ、レスポンスがもらえない可能性が出てきます。

実際、人が集中して読めるメールの行数は最初の6行ぐらいまでと言われています。これは、宛先や「お疲れ様です」といった、慣用句を含めての話です。対策としては、「依頼事項は最初の6行までに書く」ということです。

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重要な内容は「引用前」に記す

最初の6行の中に「以下の東西産業への納品遅延対応について、4月5日(金)までに、ご判断、返信をお願いします」というように、具体的に記す必要があります。

もし、長々とした状況説明の後で、「上記の件で、早めに返信をお願いします」と書いたら、読み飛ばされる可能性大ですので気をつけましょう。

また、引用箇所は読み手の集中力を落とす可能性があるので、重要な内容は引用前に記すのがお勧めです。

開封の優先順位を上げ、依頼事項に確実に応えてもらうための方法を挙げてきましたが、もう1つ注意しておくべきことがあります。それは、上司が口うるさく言う報連相に関連したことです。部下は、メールで報連相をしているつもりでも、上司はそう受け取っていないことはよくあります。なぜそうなるのか、どうすればいいのかを考えてみましょう。