働き盛りの30〜40代は要注意

ストレスの原因には、身体的なものや精神的なものをはじめ、実にさまざまなものがあります。

身体的な原因は、身体の負担を伴うものです。

たとえば、ビジネスパーソンであれば毎日の長距離通勤や深夜までの残業、アスリートであれば病気やけがなどがあります。

そして、精神的な原因は古今東西を問わず、やはり人間関係を伴うことが多いようです。

職場や学校、あるいは家庭でも、常に人間関係はついて回りますから、老若男女それぞれが抱える人間関係にストレスの原因があるといえるでしょう。

もちろん、ストレスの感じ方には個人差がありますが、現代社会で最も大きなストレスを感じているのは、働き盛りのビジネスパーソン、特に30〜40代の人たちではないでしょうか。

この年代というのは、社会へ出て間もなかった20代の頃とは異なり、職場では中堅として活躍する立場になる頃です。

あるいは、役職に就いて部下を指導する役割を担うようになる時期でもあります。

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プレッシャーが強くかかっているこの時期は、やらなければならないことがたくさんあるので、焦れば焦るほど、ますます「うっかりミス」が増え、ストレスが溜まっていってしまう……。こんなことは多くの人が経験していることではないでしょうか。

もちろん、仕事をしていく上で、あるいは生活をしていく上では、うまくストレスと付き合っていく必要がありますが、先に述べたとおり、脳がダメージを受けるほどの強いストレスは可能な限り回避しなければなりません。

なぜなら、ごく短期間のストレスであれば緊張効果によって、脳機能の向上をもたらしますが、ストレスが長期化すると脳に対して悪影響を及ぼしてしまうからです。

瞑想が認知症予防にもなる

では、手軽なストレス解消法といえば何でしょう。

食事や飲酒、趣味、運動などを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。

確かに、ストレス解消に効果的であるとされる食べ物も多くありますし、仲間との食事や飲酒は非常に楽しく、ストレスが発散できそうです。

スポーツや音楽、旅行、ショッピングなどを楽しむことも、ストレスの解消には効果があるかもしれません。

また、最近ではストレス解消法として注目されるマインドフルネスというものもあります。マインドフルネスとは、「今、ここ」で起こっていることに注意を向け、自分の感情、思考を判断せずに観察する心のトレーニングのことです。

マインドフルネスで瞑想めいそうをすることで、ストレスでダメージを受けた脳を活性化させて、認知症の予防にもなるという研究結果も発表されているそうです。