高市氏が上位にランクされていたことについて、角谷さんはこう付け加えた。

「高市氏については女性の視点であることや、現状を変えてくれるという期待感のほかに、『安倍元首相の後継者は安倍派5人衆からではなく、高市氏』という意識もうかがえます。安倍元首相の後継者として突出した印象があります」

野党では、れいわ新選組の山本代表が2位に入っていたが、その他の野党党首への期待はどうか。

最大野党の立憲民主党の泉健太衆院議員は12件と、同じく立憲の枝野氏(16件)、小沢氏(14件)、さらには日本共産党の志位和夫委員長(13件)の後塵を拝している。

また、自民党と距離を縮めている国民民主党の玉木雄一郎党首は、7件と存在感を示せていない。日本維新の会の馬場伸幸代表という回答はなかった。今回のアンケートでは、政治家の中から選んでもらうという条件だったが、元代表の橋下徹氏という答えが6件、日本維新の会共同代表の吉村洋文大阪府知事も2件入っていた。日本共産党のホープとされる田村智子参院議員は8件を集めた。

角谷さんは、

「立憲の泉代表も国民の玉木代表も国民から首相の器があるとは見られていないことがうかがえます。日本維新の会は勢いがあると言われていますが、『身を切る改革』を訴えて世論の関心を買っているものの、国を任せたいと思える議員がいないというのが現状なのでしょう。反対に枝野氏、小沢氏、志位氏、田村氏らは、これまでの実績や言動を踏まえて、政治を変えてくれるんじゃないかという期待が表れているのだと思います」

との見方を示す。

自民党は変わることができるのか。国民の期待するものがどこまで実現されるのか。日本の政治が岐路に立っていると言えそうだ。

(AERA dot.編集部・吉崎洋夫)

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