筋肉がカチカチになっている
思えば昭和の時代のお年寄りで、寝たきりになる人は、今ほど多くなかったように思います。
今より平均寿命が短かったこともあると思いますが、正座や和式トイレで腰を下ろしたり立ち上がったりすること自体が、けっこうな筋トレになっていたのかもしれません。
なお、体中の筋肉はつながっているので、足首やふくらはぎの筋肉が硬いということは、その上の太ももや腰のまわりの筋肉もカチカチになっている可能性が高いです。
スマホやパソコンが猫背に追い打ちをかける
もう一つ私が気になっているのが、猫背の人が多いということです。
もともと日本人は、欧米の人に比べて姿勢の悪い人が多いようです。体質的に欧米人よりも筋力が弱いのと、正しい姿勢を意識する文化が定着していないことが影響しているといわれます。
そこへパソコンやスマホの登場です。電車に乗れば10人中8人くらいがスマホを手にして画面を見つめていることが多いです。
たいていの人はスマホを見るとき、無意識に背中が丸まって首が前に突き出していますが、なかなか本人は気づきにくいのです。
筋肉にとっては「動かさない」のがいちばんよくありません。
筋肉が動かす関節の可動域は思いのほか広く、筋肉は最大で20%くらい伸び縮みするそうです。でも動かさなければ、固まってしまいます。
パソコンを使ってのデスクワークやスマホの見すぎで体を動かさずにいると、肩から背中、さらには腰までの筋肉がカチカチに、固まりがちなのです。
肩こりや背中のこり、腰痛があるという人は、こりのある部位を触ってみてください。
こりのある部分は血液やリンパ液の流れが悪くなっているので、冷たく感じるはずです。