自信がついて生活態度も激変した
さらに、校長先生から驚くべき話を聞きました。
R80を続けてきた生徒たちは、遅刻や欠席が減ったというのです。
生徒指導の件数は激減したそうです。
もちろん、先生がたの熱心な指導あっての成果です。
それでもR80のおかげだと言ってもらうと、考案者として胸が熱くなりました。
生徒たちは、自分にはできないと思っていた文章を書けるようになって、大きな自信を得ていました。
できなかったことができるようになれば楽しいですし、授業を主体的に受けるようになり、連動して生活態度も変わりました。
こうして「R80で学校改革」とも言うべきことが起こったのです。
R80でも書けない子の対処法
また、こんな事例もあります。
先ほどの高校とはまた別の、教育困難校の高校の事例です。
この学校でR80を導入した当初、生徒さんの多くが書けないという状況がありました。先に紹介した教育困難校よりも学力的に厳しかったようです。
そこでこの学校の先生が編み出した方法が、1文目を先生が書き、接続詞は「なぜなら」で固定。さらに2文目の末尾も「〜だから」で固定したのです。
つまり、なぜなら〜だからという2文目の30字少々だけを生徒たちが書くところからスタートしたということです。
授業の振り返りで「1文目+なぜなら~だから」の例を挙げてみます。
生徒が書いたのち、先生は、例文としてこのようなR80を紹介しました。
彼らは「1文目+なぜなら〜だから」固定型で練習を重ねることで、R80を書くコツや自信をつかんだようです。
その後、R80でいろんな接続詞を使って80字書けるようになったという報告がありました。
文章に慣れていない子や、年齢の低い子にも参考になりそうな面白い方法ですよね。
ルールがシンプルだから応用がきく。それもR80のよさです。
R80を続ければ、スタート時点の学力に関係なく、どんな子でも成果が出ます。
そのことを教育困難校でのケースから実感していただけたのではないでしょうか。