言葉の学習もテレビの音声を聞かせるだけでは効果が薄い

言葉についても、テレビから流れている音声を子どもに聞かせるだけでは、親が子どもの顔を見て話す時ほどの効果が得られないのがわかってきました。大人が子どもに目線を向けながら話すことで、子どもの脳が自然とその声に集中でき、効果的に学習できる。社会的な動物である人間の脳は、進化の過程でそのようにデザインされてきたのです。

やはり、0歳から5歳までは悪影響が出やすいので、気をつけた方がいいでしょう。できるだけスクリーンタイムを減らして、やむをえない場合でも1日2時間を超えない程度に止めておく必要があります。

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スマホの代わりに何をやるべきかを示すことが大切

子どもとスマホの注意点について、話を続けましょう。

前項のような悪影響を指摘すると、スマホは「全面禁止にしよう」と考える親御さんもいるかもしれません。

そもそも本書のメッセージは、「スマホはどんどん使いなさい!」です。

前項のようなごく幼い子どもは例外として、スマホをすることの良し悪しは使い方次第であることをここまで繰り返し述べてきました。良い使い方をすれば、良い影響があるのだから、完全にスマホをやめなければいけないわけでは決してありません。

テクノロジーのしつけというものは、「何かを禁止する」ことで終わってしまってはいけません。スマホをやらないのであれば、その代わりに何をやるべきなのかを、しっかり考えて示してあげることが大切なのです。

「スマホやり過ぎだからもうやめなさい」
「なんで一日中ゲームやってるの?」
「SNS依存ね、あんたは!」

などと、子どもがハマっていることに対して「やってはいけない」とだけ指摘しても埒があきません。また、スマホ禁止に動揺している子どもの気持ちを逆なでして、余計にスマホに走らせてしまったりなどと逆効果です。