30代は「ブランドを作る側に回れ」
あるコンサルティングファームで「ブランドを借りるより 自分がブランドを作る意義」というタイトルで講演をしたことがあります。
そこで話したのは、「特に30代からは、ブランドを借りるのではなく、自分がブランドを作る側に回ろう」ということでした。
どういうことか、説明していきます。
まず、前提として「ブランド」とは何かといえば、「特定の売手の製品およびサービスを識別するのに用いられる名称、記号、デザインなどを総称したもの」(平凡社『世界大百科事典 第2版』より)。
簡単にいうと「あるサービスに対しての頭の中にあるイメージの総和」みたいなものでしょうか。
では、なぜブランドを持つべきなのか? ブランドを作る理由は何か? というと、結論は、
「選択肢を選ぶ側であり続けるため」
だと思います。
ブランドがある人とない人の決定的な違い
僕が思うに、「ブランドがあるサービスや人」と「ブランドがないサービスや人」の2つの差は、「選択肢」にあります。ブランドがあると、「選択肢を選ぶ側」に回れるということ。反対にブランドがないと、常に「選ばれる側」にしかなれない、ということです。
たとえば、大学のブランドで考えるとわかりやすいかもしれません。ブランドのある大学は常に「学生を選ぶ側」ですよね。一方でブランドのない大学は常に「選ばれる側」です。
あるいは、ファッションブランドもそう。Nikeというブランドは、たとえばどことコラボするかを選べますよね。一方で、ブランドのない企業は選ばれる側にしかなれない。大きな違いがあります。
これは実はキャリアの文脈でも同じで、「自分のブランド」を作った人は選択肢を選べる。たとえば、どこかの会社や事業で実績を出した人がいれば、その人は転職先も選びやすいですよね。反対にブランドがない人は、「選ばれる側」にしかなれない。