40歳のスッピンの変化を晒し続けた日々

佐藤さんの性格は猪突猛進型。「これぞ」と思ったこと、やりたいことをまっすぐに見据えて全力で成し遂げるタイプだ。

そのせいか、部下に「根回しするとか、もう少し政治的に動いたほうがいいですよ」と忠告されることもあるとか。

EC限定(一部のエステサロン等でも販売)の日清初の美容ドリンク「ヒアルモイスト」も、直球勝負で販売までこぎつけた。試作品を飲み続けたところ、佐藤さん自身の実感が強烈だったので「これは商品化するべきだ!」と固く決意する。

「そもそも私はEC独自の商品をつくりたかったんです。定番の即席麺はやはり店頭で買う人が多いですし、欲しいとなった場合、スーパーやコンビニの売り場で迷うことはありません。でも、美容ドリンクやサプリメントはどこで買っていいのかわからないこともあります。ECであれば、PCやスマホ上ですぐ探し出せ、クリックひとつで購入することができます。美容ドリンク市場の中ではだいぶ後発ですが、世界唯一のヒアルロン酸をつくらせる乳酸菌を贅沢に配合しているドリンクは、他社にはないので必ず勝機はあります」

撮影=プレジデント ウーマン編集部
日清食品初の美容ドリンクの威力を自分自身で実証し、社長へプレゼンしたという。

およそ日清食品っぽさがないパッケージのアイテムだが、クオリティーが高くて独自性があれば、美容ドリンクのカテゴリーNo.1もめざすことができる自信をのぞかせる。

その自信の一つの裏付けとして、自身の変化がエビデンスに。

「毎朝寝起きのスッピンを撮影し『1週間で、見るからに変わったでしょ?』と、40歳オーバーのスッピンを晒し続けました(笑)。こんなにいいものならECで売るべき! と周囲を巻き込み商品化にこぎつけたのです。もちろん、日本で美容商品を売るための広告表現規制についても一から勉強しました。今では日焼け止めとプレストパウダーだけでファンデいらずになりました。本当ですよ」

佐藤さんの普段のスキンケアは、ドラッグストアで買えるオールインワンをチャチャッと塗るだけ。しかし、40代後半とは思えないほどの透明感とプリプリとした弾力は説得力がある。