「返報性の法則」を応用して速やかにカミングアウト

2つ目が「返報性の法則」です。これは、相手から受けた好意等に対して「お返ししたい」と思う心理のことです。コロナ感染にかかわらず、もし何か気になることがあったらなるべく速やかに知らせてほしいと思いますよね。その気持ちに応えておけば、もし、逆の立場になった場合に、学校、地域、職場の情報があなたの耳に入りやすくなるでしょう。

いずれにしても、「教えてくれてありがとう」と言ってもらえる状況が理想ですね。

では、子どもが感染した場合、ママ友にどう伝えたらいいのでしょうか。

あくまで個人の判断ですが、もし言うか言わないか迷ったときには、言った方が後悔しないと思います。

というのもママ友であれば、いずれ子どもつながりで、ママ友の耳に入るのも時間の問題です。

後から人づてに聞くのと、直接本人から聞くのでは、だいぶ心象が変わります。「あの時、一言伝えておけばよかった」と後悔するくらいなら、早めに伝えておきましょう。

※全世代で10歳未満の子どもの割合が一番大きい。出典=厚生労働省「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の発生状況等について」、2023年8月18日

子供同士で遊ばせた後、自分の子の感染が発覚したら?

もう一つの理由が、子どもに対する影響です。もし、「感染したのはお友達には内緒ね」などといえば、子どもは、自分がコロナに感染したことが悪い事のように受け取ってしまうかもしれません。子どもは親をみて学んでいます。「インフルエンザや流行病にかかってしまうのは仕方がない、悪いことではない」ということを態度で伝えたいですね。

そして、謝る必要がないときには、言葉選びも慎重に。「ごめんね」という言葉は使いやすいのでつい無意識に使ってしまうのですが、もし、「ごめんね、実はうちの子が感染しちゃって……」という会話を隣で自分の子どもが聴いていたら、自分が悪いことをしていると思うかもしれません。そこで、「ごめんね」ではなく「余計な心配をかけてしまうかもしれないから、伝えるかどうか迷ったんだけど……」のように別の言葉に置き換えて伝えましょう。