基本給だけで1億円を超えるケースも
プロ経営者やCxOは、ニーズが増えているほどには供給が追いついていない現状です。そのため、これらの人材の報酬は驚くほど高くなっています。
売上が数千億円ある企業のプロ経営者なら、基本給が5000万円以上(1億円を超えることもありえる)、売上500億~1000億円で2000万円台半ば〜5000万円、100億~500億円で2000〜3000万円代半ば、100億円以下で1000万円台後半〜2000万円台半ばとなります。
さらには基本給に加えて、成功報酬やストックオプションが別途支給されるといったイメージですが、その企業の利益や業界などにより、報酬は様々です。
転職を希望する人の多くは、収入アップを希望して転職しようとするわけですが、2度目、3度目の転職でプロ経営者やCxOを務めた人は、ストックオプションを期待する人も見られます。
ストックオプションは追加報酬を得るチャンス
発行済み株式の数%~10%をマネジメントに対してインセンティブとして渡すケースがよく見られますが、これは社長が10%の場合もあれば、社長が5%でCFOが3%、その他のCxOで2%を得るというように、時と場合によって異なります(ただし、インセンティブ10%の案件はほとんど存在せず、相当難易度が高い場合のパーセンテージと認識してください)。
任期5年でストックオプションによるキャピタルゲインが2億円あるとすると、単純計算で毎年4000万円が給与以外にもらえるということになります。プロ経営者以外にも、CxOには年換算で1000万円程度になるようにストックオプションを付与するケースもよく見られます。
株式価値が倍になれば、ストックオプションによって数千万から億単位の報酬を得ることができます。株式を重視するのは、給与の税率よりも株によるキャピタルゲインによる税率の方が低いという心理も働いているはずです。
例えば、2億円を給与でもらうと累進課税の最高税率(所得税+住民税)が55%のため、手元に残るのは1億円ほどになってしまいます。一方、株式の利益の課税率は20%(復興特別所得課税は除く)のため、1億6000万円が手元に残ります。