株に投資するなら長期で保有するための銘柄選びが大切

サテライト資産のメインは、日本株や米国株といった個別株です。株の銘柄は、長期的な視点で選ぶことが大切です。値上がりが期待できる銘柄は、10年後、20年後も必要とされるビジネスをしており、人々の生活を豊かにしています。

たとえば、人口問題にフォーカスすると、健康・美容・農業などの業界が有望だと考えることができます。また、オンリーワンの強みがある会社や、研究開発、設備投資、人材育成、M&Aに力を入れている会社も有力です。

ネットやテレビの広告、コンビニの新商品、自分と違う世代で流行っているものなどからも、株式投資のヒントを探すことができます。

銘柄選びの際には『会社四季報』を活用しましょう。記事欄の見出しに「独自増額」「最高益」「最高純益」とある銘柄は決算が好調であることを表します。また、過去5期分と予想2期分の売上高と営業利益がともに右肩上がりの好業績銘柄は、市場の暴落からいち早く立ち直る傾向がある狙い目です。

写真=iStock.com/kasinv
※写真はイメージです

退職金の半分を投資に回すときの「鉄則」

まとまった金額の退職金が手に入ったら、退職金を投資の元本に充てようと考える方も多いでしょう。確かに、元本が多いほど利益を多く狙えるのはその通りですが、退職金を全額投資に回すのはおすすめできません。

相場は常に上下に変動し、どこが高いか安いかはプロでも予測不可能です。そんななかで、退職金を全額投資してしまったら、冷静な判断ができなくなってしまうからです。退職金をもらう前の預貯金額によっても変わりますが、退職金が2000万円であれば、1000万円ほどを預貯金や個人向け国債などの安全資産に割くとよいでしょう。

コア・サテライト戦略を思い出し、安全資産を中心に据えましょう。残りの退職金を投資に回す場合は、投資信託やETFを利用しましょう。ただ、退職金が1000万円あっても、投資のタイミングは複数回に分散させましょう。たとえば「月に50万円投資・計20回」「月に100万円投資・計10回」「1景気サイクルの5年間で積立投資をする」などです。