結果を出して成功している人は、何をしているのか

企業の経営でも言えることですが、どんなビジネスが当たるか、どんな仕事が儲かるか、たいていはわからないのです。むしろ、お金儲けそのものを目的にしているような会社ほど、あまり儲からない。

『プレジデントFamily2023年冬号』の特集は、「読解力」の家庭での伸ばし方。「文章を読める子が“新受験”を制す」「なぜ算数の“文章題”だと解けないのか」「食いっぱぐれないために大事なこと 自分で稼げる子にする!」などを掲載している。

人も同じで、儲けることだけを考えていると大したことはできません。本当に今、結果を出して成功している人は、好きなことをやっている人です。自分が好きでやり続けたいものをやると、いつか結果がついてくる。そうやって成功している企業の幹部の人も知っているし、私自身もある意味ではそうです。

日本の雇用制度改革について、「メンバーシップ型雇用からジョブ型雇用へ(※1)」などといったことがいわれていますが、今の小学生が働き盛りを迎える2040年ぐらいになると、もうジョブ型という概念すらなくなるかもしれません。特定のスキルや経験を買われて会社に雇われる人も残るとは思いますが、かなりの人がフリーランスで働く可能性が高まるでしょう。

理由はこうです。事業環境の変化に合わせ、企業も変化しないと生き残れません。その変化がものすごく激しくなってくると、長期的な事業計画を立てていたのでは間に合わないから、仕事がプロジェクト単位になってくる。

そうなると会社の中に人材を抱えるより、新しいプロジェクトを立ち上げるたびに必要な能力を持った人を外部から入れて、そのプロジェクトだけをやってもらう形になっていく。

すでに若者の優秀な層は起業をしていますが、今後、起業はどんどん増えていくでしょう。

そうなってくると、やはり大事なのは自分が何をやりたいかということです。やりたいことだからやり続けられ、そしてスキルがついていく。そのスキルこそが、職業人としての報酬を得られる価値になっていくからです。

そして三つ目、先の二つの力を生かすための最低限のスキルについて。端的に言えば、それはまず英語とプログラミング言語です。

おそらく今の子供世代が社会に出るときのビジネス環境と、親世代のそれとの最大の違いは、グローバル化の重要性でしょう。残念ながら、少子高齢化で人口が減少していく日本のマーケットは、これから縮小する一方だと考えられます。