普段の生活ではなかなか出会いの機会がない

ところが、Tさんは、あまりお酒を飲むタイプではないこともあり、出会いのチャンスが近くになかったと話します。

「友人の中には、行きつけのカラオケスナックで知り合った女性とお付き合いしている人もいますが、私はお酒を飲まないので、スナックなどにも足を運ぶ機会が多くなく、そうそううまく出会えることがなかったんですよね。職場でそんな関係になってしまったら問題があるでしょうし……」

Tさんは旅行が趣味で、旅行先の美術館や史跡巡りをすることを好んでいることもあり、セカンドライフではそんな楽しみを新しいパートナーと共有できたらと願っていました。

「趣味の場なら出会えるのかもしれない。そう考えたこともあります。今、大学のオープンカレッジで美術史などを学んでいるのですが、現実的には難しいですよね。

まず、相手が出会いを求めているかどうかも分からず、結婚しているかどうかもよく分からない。そんな状態だと、なかなか話しかけられません。セクハラと捉えられてしまったら、それこそ問題ですし。せっかく見つけた楽しく学べる場を、失ってしまうのもイヤだなあと思うと、ここでも手を出せない……」

お付き合いに至らなくても「大収穫」

そんな時に雑誌で見かけたのが、既婚者専用のマッチングアプリサイトの「既婚者クラブ」でした。

「中高年の利用者が多そうだということで試しに登録してみました。住んでいるところがそれほど遠くなく、良さそうだなという6人の女性にメッセージを送りました。返信があったのは4名です。そのうち2人とはすぐに連絡が途絶えました。残りの2名と何度かやりとりをして、お茶でもしましょうということになりました」

三輪賢治『100歳まで出会える人生』(扶桑社)

残念ながら、1人とは一度のお茶をしただけ、もう1人ともお茶の後に食事をしただけで、お付き合いには至らなかったそうですが、Tさんはそれでも満足だと言います。

「これまで、出会い系サイトは使ったことがなかったのですが、使ってみて、そんなに怖くないとわかったことが大きかったですね。そして、実際に、出会いを求めている女性もいることがわかった。これだけで大収穫ですよ」

すぐに出会って、交際相手が見つけられるというわけにはいかないようですが、出会いを探す楽しみが日常に加わっただけでもTさんとしては満足であるようです。

これから、ますます長寿社会になるに従って、第二の人生は新しいパートナーと送りたいと考える人が出てくるのではないでしょうか。

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