男性とデートをしてお金をもらう「パパ活」をしている女性はどれくらいいるのか。街コンサイトを運営する三輪賢治さんは「アンケート調査では20~40代の独身女性の約10%がパパ活の経験があると答えており、副業感覚でやっている人が多い」という――。

※本稿は、三輪賢治『100歳まで出会える人生』(扶桑社)の一部を再編集したものです。

夜の繫華街を手をつないで歩く男女
写真=iStock.com/west
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愛人をカジュアルにした“パパ活女子”

パパ活――援助交際や売春という言葉にまとわりつく暗く重たいイメージに比べ、なんとカジュアルな響きなのでしょうか。

言葉の軽さが罪悪感、うしろめたさを希薄にするのでしょう。パパ活はツイッターのほか、SNSを利用する若い女性を中心に広がりを見せました。2017年にはインターネットテレビで、そのものズバリの『パパ活』なるタイトルのドラマまで配信され、言葉の認知度も急速に広まっていきました。

さて、その交際の方法ですが、定義は緩やかに変化していっているのが現状です。

パパ活とは、女性が男性とデートし、その対価として金銭の援助を受けること。昔は、お金持ちの男性に囲われる女性を“愛人”と呼んでいましたが“パパ活女子”は、そのライト版、カジュアル版とでも表現するとわかりやすいでしょうか。

デートの内容に決まりはなく、交渉の余地を残しながらも、基本的には女性側が設定した条件に男性が沿う形になります。食事やお酒に付き合うだけという女性もいれば、大人の関係、つまり性行為までOKだという女性もいます。

主役は港区のキラキラ女子から普通の女子へ

しかし、パパ活という言葉が生まれた2014年頃は、性行為の含まない関係を、援助交際や売春と区別するために“パパ活”と呼んでいました。しかし、メディアでの報道によりその関係がメジャーになればなるほど、行為も過激化し、近年は性行為を含む関係のほうが多いのが現実です。

もともとパパ活は、港区に存在する“港区女子”や“キラキラ女子”の間から始まったとされています。ラウンジでバイトするような、容姿が端麗で、おしゃれな女性たちです。SNSで輝いていた彼女たちは、同世代の女性たちの憧れの存在でした。そのため、彼女たちから始まったパパ活は、都心から地方へと、憧れられる一部の女子から普通の女子へと波及していき、市場規模は急速に膨らむこととなりました。

その急拡大を促したのが、出会い業者が競うようにリリースした、パパ活系のマッチングアプリの数々です。