精力的に「老い」を表現する大女優に拍手

1位 松坂慶子 年齢を重ねた侘び寂びを笑いに転化

50歳以上の人からすれば、松坂慶子と言えば「愛の水中花」であり、『蒲田行進曲』、もしかしたら『上海バンスキング』かもしれない。昭和を彩った女優の中でもコケティッシュな存在、時を経てからは貫禄と品のあるマダム役も多かった。

写真=時事通信フォト
映画『空海 -KU-KAI- 美しき王妃の謎』のジャパンプレミアで、レッドカーペットに登場した女優の松坂慶子さん(=2018年1月15日東京都港区のTOHOシネマズ六本木)

個人的には「スミカスミレ 45歳若返った女」(テレ朝)あたりから変化したと思っている。男性経験のない65歳の女性が、屏風の黒猫にかけられた呪いを解いた報酬に、日中は45歳若返って20歳になれるというファンタジーだった。

他にも、55歳で代理妊娠するという役(NHKの「マドンナ・ヴェルデ」)など、ややトリッキーな作品にも出演。大女優にはタブーの「年齢を重ねた侘び寂びを前面に出す」役が増えた。精力的に「老い」を表現し始めたことは評価すべきだと思う。

コメディエンヌとして話題をかっさらったのは、朝ドラ「まんぷく」の強烈な母親役。「私は武士の娘」と言い張り、娘夫婦(安藤サクラ・長谷川博己)を困らせ放題。自分勝手な実母は、通常なら視聴者から嫌われるものだが、慶子は真逆。「武士の娘節」を心待ちにした視聴者も多かったと記憶している。

今年のNHK2作はほんとうに秀作だった

そして、今年はNHKで2連発。ケチくさい夫に辟易し、人生の選択肢を誤ったと後悔する70歳専業主婦の憤りと憂いを体現した「今度生まれたら」。冷ややかに夫の価値を再査定する慶子は、シニカルな笑いを提供。

もう1本は、生活を共にしていた親友を亡くし、路頭に迷った挙げ句、刑務所に入ろうと奮闘する老女を演じた「一橋桐子の犯罪日記」。パチンコ屋でなりふりかまわず働く慶子、犯罪をもくろむも失敗続きの慶子。とにかく動きがおかしくてかわいらしい。どちらも秀作で、表の笑いも裏の笑いも、まるっと堪能できた。納得の1位じゃないすか?

ということで、来年も期待しております、女優たちの笑いの競演を。

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