中国では中古のプレステ5が10万円

円安によって、日本のモノに対する需要がどれぐらい高まっているか、いまいちイメージが湧かない方もいるでしょう。最近筆者が見た転売市場の話を紹介したいと思います。転売を推奨する話ではなく、あくまで円安によって海外では日本のモノを買おうとする人たちが増えて需要が高まっているという事例の紹介であることを強調しておきます。

森永康平『大値上がり時代のスゴイお金戦略』(扶桑社)

たとえば、日本ではプレイステーション5は約6.5万円、ニンテンドースイッチ(有機ELモデル)は3.8万円で売られていますが、中国ではそれぞれ約8.7万円、約5.3万円で販売されています。円安によって割安感が強まっているだけでなく、人気のゲーム機は世の中に出回っていないため、プレミアムをのせても売れてしまいます。

筆者が中国の中古品ECサイトを見てみたところ、プレイステーション5が10万円近くで出品されているケースもあり、倍とまではいきませんが、それに近い価格で売られています。中国の場合は地理的に近いために輸送コストが低いこともありますし、電源プラグも日本のものをそのまま使えるのがよいのでしょう。

商品価値や海外からの需要もしっかり考える

株式投資でもPERやPBRだけを見て割安な銘柄に投資するのではなく、しっかりと増収増益なのか、営業利益率は高いかなど企業の営業状態もあわせて確認しましょうと述べましたが、根本的には同じことだと思います。

ただ単に値札だけを見て、安いからといって買うだけだと損をしてしまう可能性もあります。そのモノ自体が持っている商品価値や、円安を活用するために海外からどれぐらいの需要があるのかを考えて買い物することで、結果的には中長期の目線でトクをするかもしれないのです。

関連記事
「1000万円を20年で2億円にする」もうすぐやってくる不景気を狙ってお金持ちがいま準備していること
銀行の預貯金は一刻も早く引き出したほうがいい…インフレ時代に真っ先にやるべき「マネーの常識」
これ以上借金を増やすと日本は財政破綻する…そんな最悪の勘違いが日本を「貧乏な国」に変えてしまった
インフレ地獄のトルコで「世界一の株高」が進行中…マネーの常識を覆す「いびつな現象」が起きているワケ
成城石井でいちばん売れているポテトチップスが、なぜかドバイから輸入されている納得の理由